森君の家は配達もする定食屋である。

森「おい、俺、ちょっとだけ出かけて来るから、店番頼むわ!電話だけでエエから、かかってきたら取ってオーダー聞いといてや」

 「は?マジっすか?そんなん緊張するやん」

森「大丈夫やって。たぶんかかって来んし、俺もすぐ帰って来るからや」

 「親とかおるやろ?」

森「親は接客で忙しいから、毎回電話は俺や。まぁー安心しろ、すぐ帰って来る!じゃーな。」

(うわー、一人ただでさえ暇やのに、そんな電話番とか緊張するし、嫌やわぁ。。かかってこん事を祈るしかないな・・・)





プルルルルルルル・・・・プルルルルルル・・・

(来てもたやん!!電話鳴ってもたやん!!何故、こうもタイミング悪い!しゃーない・・・出るしかない・・・落ち着け、俺)



 



 「はい!もりもり・・・」





(やってもた!!!もしもし、森です!やん!焦ってもりもり言うてもたやん!!!)


客「え??もりもり・・?ですか・・・?え?」


(どうする!?どう裁く!?・・・・押し通しじゃ!知るか!)



 「はい、もりもり食堂です」

客「は?仲良し食堂じゃないんですか?」

 「いえ、こちらもりもり。名前変わったんですよ」

客「え?俺・・常連なんだけどな・・・。もしかして、息子のたけし君?俺、斉藤だけど、ひょっとしてからかってるんじゃな〜〜い??」

(やばっ!知り合いやん!めんどい事なったやん!!)

 「えー、それではモリモリカレーお一つでよろしいですか?」

客「いや、何言ってんだよ」

 「じゃー、モリモリカツカレーの大盛りですね、かしこまりました。それではお待ちください」

客「おい、え、ちょっと・・・」

ツーッツーッツーッツー・・・・・


(勝った、、押し切った・・・これで、、これでいいんだよな。)

森「ただいまー、どうやった?電話あったりした??」



「お、おう・・・森・・。あのー、、モリモリカツカレーの大盛りを斉藤さんに配達や・・・」


    すまない、森。全ては俺の恥じらいを隠すため・・・。

こういう時もあるさ、、森・・・・。

            TYPE S

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